金融業向けサービス:AI-OCRを活用したDX推進
金融機関では、定型帳票へのAI-OCRの導入が進む一方で、非定型帳票については読取り精度やコストの関係で導入ハードルが高くなっています。
CACでは、高度な画像処理技術とAIを組み合わせることにより、準定型や非定型帳票も読取りが可能な独自AI-OCRを開発し、高精度かつ導入しやすいAI-OCRを提供しています。
非定型帳票に対するAI-OCR活用課題
金融機関では、まだ紙帳票の取り扱いを必要とする業務が多く、取り扱う帳票は多岐に渡ります。そのため、定型帳票だけでなく、準定型や非定型帳票に対するAI-OCRの活用が業務効率化、コスト削減に繋がります。
しかし、準定型や非定型帳票に対するAI-OCRの導入は事前学習を経て運用に適応できる精度を得るのが容易ではなく、導入のハードルが高いのが現状です。主な課題として以下のようなことが考えられます。
1:読取り箇所の特定に関する課題
一般的に、準定型や非定型帳票へ用いられるAI-OCRはキーバリュー抽出のものとなります。キーバリュー抽出に代表されるのが、カテゴリーキーワードを発見し、その相対位置で読取り対象を抽出していくモデルです。
事前学習をしっかりと行うことで精度向上が期待できますが、読取り対象によっては学習しても業務運用レベルまで精度の引き上げができないケースがあります。
2:学習データ不足による学習精度の低下課題
読取り精度向上には、実データを用いた事前学習が必要不可欠です。しかし、準定型や非定型帳票の場合、事前に大量の実データを用意することが難しいという課題があります。そのため学習精度が上がらず、導入を断念せざるを得ないケースもあります。
3:AI-OCRエンジンと読取り対象の相性
準定型や非定型帳票へ用いるAI-OCRは、「読取り箇所の適切な特定精度」と「テキストの読取り精度」の二つをバランスよく兼ね備えている必要があります。「読取り箇所の適切な特定精度」を重点的に検討した結果、AI-OCRエンジンの特長と読取り対象の相性が悪く「テキストの読取り精度」が上がらないといったことも発生します。
非定型帳票に対するAI-OCRの取り組み
CACでは、非定型帳票の導入課題に対応すべく、独自のAI-OCRエンジンの開発と合わせて非定型帳票専用のAIモデルの開発を進めています。
独自のAI-OCRエンジンと非定型帳票専用のAIモデルを組み合わせることによって、非定型帳票に対する次の点の改善が期待できます。
1:ディープラーニングによる複合的な情報から読取り箇所を特定
キーバリュー方式と相対位置を組み合わせた方式とは異なり、帳票レイアウト・テキスト情報・項目の種類などの情報を多角的に分析し、過去の読取り結果と比較分析することで、読取り箇所の特定精度の向上が期待できます。
2:人工データによるAI-OCR精度の向上を実現
CACでは、実データ不足時の精度向上課題に着目し、人工データを用いた学習研究を続けてきました。
結果、実データの入手が困難なケースにおいて、導入可能レベルまで精度を上げることに成功しています。
人工データの活用により、様々なケースにおけるAIモデルの構築や精度の向上を可能としています。
3:お客様の要望に合わせたAI-OCRエンジンのチューニング
汎用ソリューションと異なり、独自開発のAI-OCRエンジンを用いているため、読取り帳票の特長に合わせてAI-OCRエンジンのチューニングを行い、精度向上に努めています。
金融機関におけるユースケース
AI-OCRは定型帳票だけでなく、非定型帳票含め様々な帳票への適応が期待できます。
以下のユースケースは一部の例であり、お客様のご要望の帳票がございましたらお気軽にお問合せ下さい。
本人確認書類 |
契約書類 |
各種証明書類 |
決算書類 |
確定申告書類 |
保険料控除証明書 |
各種税金に関する納付書 |
健康診断結果 |
- 利用が想定され、実現可能性があるユースケースを記載しており、実現を保証するものではありません。